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2026/07/09

【WORKS】HAA — Behind the Brand:荒尾英生|建築家

こんにちは!axis.代表の松下です。

これまで、axis.として手掛けた作品をHPの『WORKS』にて公開してきましたが、これからはブログ内でも撮影の裏側や、撮影の意図などを書いていこうと思います。

作品の裏側にあった、僕たちの思考やクライアントとの対話、そして撮影現場の空気感。そうしたものを文字に綴ることで、僕らの制作の際の温度感まで皆さんに届けられたら嬉しいです。

今回ご紹介するのは、HAA 荒尾英生設計事務所様のインタビュー映像プロジェクトです。

まずは、完成映像から。

なぜ「建築」と「映像」は似ているのか

今回の企画は、荒尾さんの建築に対する想いや仕事への姿勢を切り取った、5分ほどのドキュメンタリーフィルムです。

実は、荒尾さんと出会ったのは、僕自身の自宅の設計を検討していた時のこと。知人の紹介で出会い、最初の打ち合わせで「この人にお願いしたい」と即決しました。

決め手になったのは、僕らの会話から「僕たち家族らしさ」を汲み取り、驚くほど魅力的なモデルとして提示してくれたこと。そのとき感じた「この人の建築が見たいから家を建てよう」というワクワク感は、今も鮮明に思い出すことができます。

映像制作と建築。アウトプットの形は違いますが、荒尾さんと話していると共通項を強く感じます。

特に印象的だったのは、彼が「建築は僕にとって先生なんです」と語った言葉です。

建築を通して、文学や音楽、洋服など、クライアントごとに異なる業種の深淵に触れ、知識を深めていく。そのプロセス自体を「学びの機会」として大切にしている姿は、普段あらゆる業種の方と仕事をする僕ら映像クリエイターにとっても、非常に共感できるものでした。

僕らにとっても、映像制作は常に「先生」なのかなと思いました。飲食業、製造業、サービス業……映像制作を通してその業界の課題や熱量に触れるたび、視野や知識が少しずつ拡張される気がします。

現場の「質感」を引き出す、光と影の演出

今回の映像では、荒尾さんの「思考の深さ」を映像で届けるために、インタビューを基軸に構成しました。

荒尾さんは決して多弁なタイプではありません。だからこそ、一つひとつの言葉を丁寧かつ慎重に選び、重心のある確かな言葉を紡いでいく……そんな彼の対話のあり方を余すことなく収めるために、対話形式でインタビューを撮影する時間を大切にしました。

画作りにおいて意識したのは、その人の言葉の質感をしっかりと映像に落とし込むこと。
基本的な3点照明を組み、フィル側には黒いボードでネガティブフィルすることで影をしっかりと落としました。影のおかげで男性らしい深みと重厚感を引き出しました。「明るく照らす」ことよりも「影で形作る」こと。このアプローチが、荒尾さんの言葉の芯の部分を強調してくれたと思います。

機材に関しては、適材適所で使いわいけました。

インタビューパートでは、BlackmagicのPYXIS 6Kをメインに据え、DZOのシネマレンズ(35mm/50mm)で美しいボケ感と質感を表現しました。この組み合わせの画は僕の中でかなり好きな質感なんです。
一方で、実際の建築現場での撮影には、LUMIX S1RIIとSIGMA 24-70mm F2.8の組み合わせを選びました。

大きなカメラで職人さんの集中を削ぐのではなく、その場の空気に溶け込むサイズ感であること。それが、現場の職人さんや荒尾さんの自然な表情を捉えるために考えたセットアップでした。

生の声を届けるということ

AIによる自動化や効率化が叫ばれる昨今ですが、こうしたクリエイターの「生の言葉」を届けることには、まだ代わりのきかない価値があると信じています。

荒尾さんが建築にこだわりを注ぐように、僕らも映像という器を通じて、その人が持つ哲学を形にしていく。

これからも、そんな「人の体温」が伝わるプロジェクトを大切に育てていきたいと思っています。

では、また!

Posted byMatsushita