
皆さん、こんにちは。axis.代表の松下です。
久しぶりにカメラマン目線の機材について話していこうと思います。
今回は、パナソニック、シグマ、ライカを中心とした「Lマウントアライアンス」について、ちょっとお話ししていこうかなと思います。
結論から言うと、今、「Lマウントがめちゃくちゃ面白くなってきてるな」と感じていて。 「現場の現実的な選択肢」として、すごく良いポジションにきたんですよね。
一昔前だと、「レンズの選択肢が少ないんじゃない?」とか言われることもあったんですけど、今のLマウントは全然違います。
僕が「これ、今めちゃくちゃ面白いな」って感じてる理由を、現場のクリエイター目線でサクッと深掘りしていきます。
1. 待ちに待ったBlackmagicのアップデートが、とにかく良い!

まず1つ目が、ブラックマジック(Blackmagic Design)のカメラにLマウントが載って、そこからのアプデがとにかく凄かったっていう点です。
「BMCC 6K」とか、新しい「PYXIS 6K」みたいなシネマカメラにLマウントが採用されただけでも結構なニュースだったんですけど、直近のファームウェア(ベータ版)で入った機能が本当に強力で。
何が追加されたかというと、
- 像面位相差のオートフォーカス(AF)
- フォトレンズを使った時の、マニュアルフォーカス(MF)の挙動(リニア / ノンリニア)が選べるようになった

これが、映像を作ってる人間からすると本当に大きくて。
レンズを回した分だけ、ちゃんと動く。この当たり前が欲しかった
今までは、写真用のフォトレンズを動画でMF運用しようとすると、回す速度でピントの移動量が変わる「ノンリニア」っていう仕様だったんです。
ゆっくり回すと少ししか動かないのに、素早く回すと一気にピントが飛んじゃう。これ、狙ったところにピントを合わせるのがめちゃくちゃ難しかったんですよ。
だから、今まではブラックマジックのカメラを使うってなったら、基本的にはマニュアルフォーカス専用のシネマレンズか、オールドレンズを選択するしかありませんでした。
そうなると、フォーカスプラーを呼んだり、ちょっと普通のフォトレンズよりも重くて大きいシネマレンズを使うことが多かったんですよね。
それが、今回のアップデートで「リニア(回転角に完全に連動する仕様)」が選べるようになった。
これでシネマレンズみたいにフォローフォーカスを使って、自分の手の感覚のまま、計算通りの挙動でバチッとピントを合わせられるようになりました。
「動画は基本MFだけど、ちゃんと自分の感覚と挙動が一致する」
この安心感が写真用のレンズで手に入るのは、本当にいいなと思います。
現場に持っていくレンズが、一気に減らせる
これ、何がいいかっていうと、「現場に持っていくレンズの本数を劇的に減らせる」っていうことなんです。
写真と動画をどっちもやるみたいな現場でも、同じLマウントのフォトレンズを使い回せば良くなったのです。
ワンオペの現場でも心強いAFも載ったので、ブラックマジックのシネマカメラでLマウントレンズを運用する価値……ひいては「Lマウントアライアンス」っていうものの価値が、相対的にめちゃくちゃ高まったなと思ってます。
以前大型アップデート(ベータ版)について書いたブログはこちら
『ブラックマジックはもう扱いづらいカメラじゃない』
https://axis-ov-films.co.jp/blog/1280/
2. LUMIX S1R Mark IIの完成度と、隠れた「クラウド連携」の神機能
2つ目の理由が、カメラボディ側の完成度の高さですね。
僕自身、今はパナソニックの「LUMIX S1R Mark II」をメインで使ってるんですけど、このカメラの仕上がりが本当に良くて。
絵の綺麗さはもちろんですけど、新世代の像面位相差AFとかAIの被写体認識の精度、あと動画を撮るための機能とかインターフェースの充実度。
今市場にあるミラーレス一眼、いわゆる「ハイブリッド機」の中では、間違いなくトップクラスに使いやすいカメラだと思ってます。
あと、S1R Mark IIはやっぱり「ちっちゃい」っていうのがいいですよね。荷物が少なくなりますし、写真も動画もどっちもできる。
そして、あまり大々的に注目されていないんですけど、僕が「これからちょっと使っていこうかな」と思っているイノベーションが、「Frame.io(Camera to Cloud)」の搭載です。
撮影した瞬間から、遠隔で編集がスタートできる

これ、何ができるかというと、カメラからWi-Fiを経由して、撮影したプロキシ(軽い編集用データ)素材をそのままクラウド上に直接アップロードできちゃうんです。
ブラックマジックのカメラにも、DaVinci Resolveのクラウドにプロキシを上げる設定はあるんですけど、僕らの実際のフロントワーク(実務の現場)では、やっぱりPremiere Proを使うことの方が多いんですよね。
LUMIXのこのシステムはPremiere Proとの連携がめちゃくちゃされているので、
- ドキュメンタリー撮影みたいに現場の空気をすぐ形にしたいとき
- 即納品が必要な編集があるとき
- 遠隔(リモート)に別の編集者がいる場合
こういうシステムを使ったら、初稿(最初の編集版)ができるまでのスピードがかなり上がるのかなと思ってます。
3. 「デカければいい」からの脱却。小規模現場で最高の絵を撮るリアル
ここでちょっと、僕の過去の失敗談をお話しさせてください。
実は僕、結構「何でも機材が大きくなりがち」なタイプだったんです(笑)。
確かに絵は綺麗でいいんですけど、とにかく「搬入」がめちゃくちゃ大変なんですよね。機材が増えれば、オペレーター(スタッフ)が複数人必要になって、どんどん現場の規模が大きくなってしまう。
でも、今のSNS系の動画とかって、やっぱり「コンパクトに、かつ早く」みたいなところも求められてくると思うんです。
機材が大きすぎて身動きが取れなくなるのは、これからの映像クリエイターとしては考えていかなきゃいけない部分だなと思っていて。
その点、LUMIX S1R Mark IIみたいに「コンパクトで、最低限のシステムで最高の絵が撮れるカメラ」が1台あると、小規模な現場でも物も人も増えずに済むので、本当に強いなと感じています。
4. サードパーティじゃない、シグマレンズの圧倒的な合理性
3つ目の理由が、シグマ(SIGMA)のレンズラインナップの面白さと、アライアンスならではの合理性です。
シグマってソニーのEマウントとか他のマウントでも良いレンズをたくさん出してますけど、他社マウントだとどうしても「純正レンズを使ってほしい」っていうメーカー側の思惑があったりして、一部の便利機能が使えなかったりっていう弊害が少なからずあったりするんですよね。
ただ、Lマウントに関してはそこが違っていて。
厳密に言えばパナソニック純正の方がちょっと有利な部分はありますけど、他社マウントみたいな機能制限の弊害が圧倒的に少ないんです。
なぜかっていうと、シグマは単なる「サードパーティ(互換メーカー)」じゃなくて、Lマウントを共同でやってる「アライアンスの正式なメンバー」だから。
シグマが持ってる「高性能で、価格も抑えられてて、ラインナップも豊富」っていう最高のレンズ資産が、マウントの制限をほぼ受けずに100%に近い形で活かせる。このシステム全体の合理性は、ユーザーとしては本当にありがたいところです。
5. さらに広がる選択肢とまとめ

さらに、Lマウントの勢いってこれだけじゃなくて、参入企業が少しずつ増えて今や計10社になってます。
最近だと、サムヤンとかSIRUI、あと直近ではViltrox(ビルトロックス)が正式に仲間入りしました。すでにViltroxなんかは、安くてめちゃくちゃ映るLマウント用のAFレンズを出し始めてます。これから面白いAF・MFレンズがどんどん出てくるはずです。
最初は「パナソニック単体のレンズラインナップ」だけを見て、「他社より少ないかな……」と思ってた方もいるかもしれないですが、「Lマウントアライアンス全体」で見ると、今やめちゃくちゃ豊富で、しかも価格が抑えられた現実的な選択肢が揃ってます。
6. 最後に
現在のLマウントが持つ「システムとしての使いやすさと実用性」について、本気で語ってみました。
ブラックマジックの進化、LUMIXボディの完成度、ワークフローを爆速にするFrame.io連携、そしてシグマをはじめとする全体のレンズ資産。
これらが綺麗に繋がった今のLマウントは、これからの時代の映像制作や写真の現場において、「現実的にすごくおすすめできる、いいシステム構築の選択肢」だと確信してます。
では、また!