
前回は、クオリティよりも先に、信頼される人であることが大事だという話を書きました。
これは今でも本当にそう思っています。
でもその一方で、じゃあ人柄さえ良ければ仕事になるのかというと、もちろんそんなことはありません。
やっぱりクリエイターとしてやっていく以上、スキルを磨き続けることは絶対に必要です。
撮影でも、編集でも、デザインでも、マーケティングでも、ブランディングでも何でもそうですが、仕事に関わる力を少しずつ磨いていくことは、避けて通れないことだと思います。
ただ、これは「上手くならないとダメ」という苦しい話をしたいわけではなくて、むしろ逆です。
スキルを磨いていくことって、本来はもっと前向きで、もっと楽しいことだと思っています。
できることが増えると、仕事はもっと楽しくなる
クリエイターの仕事って、できることが増えれば増えるほど、単純に楽しくなっていきます。
前まではできなかった表現ができるようになる。
前なら思いついても形にできなかったものが、少しずつ作れるようになる。
「ああ、次の仕事ではこういう見せ方もできるな」とか、「今度はこういう撮り方もできるな」と思えるようになる。
それって、すごく大きいことだと思うんです。
撮影技術でもいいし、編集でもいいし
色の作り方でも、音の扱い方でも、デザインの考え方でもいいと思います。
何かひとつでも理解が深くなると、その分だけ見える景色が変わってきます。
仕事を続けるうえで大事なのは、ただ受け身でこなしていくことではなくて、自分の中で「もっとこうしたい」が育っていくことだと思っています。
スキルを磨くというのは、その「もっとこうしたい」を増やしてくれるものです。
Youtubeなどでも有益なコンテンツを発信している方は、たくさんいるので見ると刺激になります。
うまくなることは、いいものを作るためだけじゃない
もちろん、スキルを磨くのは、いいものを作るためでもあります。
それは当たり前です。
でも僕は、それ以上に大事なのは、その仕事を好きであり続けるためなんじゃないかなと思っています。
仕事って、なんとなく惰性で続けていると、だんだん退屈になってきたりします。
他のことをやってみたくなったり、これって本当に自分に向いてるのかなと思ったりすることもある。
もちろん、新しいことに挑戦するのはすごくいいことです。
ただ、その仕事の面白さや奥深さをまだちゃんと理解していないまま、「なんか違うかも」と離れてしまうのは、少しもったいないとも思っています。
それって結局、勉強不足なだけだったりするんですよね。
深いところまで見えていないから、面白さにもまだ辿り着いていない。
本当はもっと上手くできる余地があるのに、そこに行く前に「自分には向いてない」と判断してしまう。
そういうことは、結構あると思います。
だからこそ、徹底的にスキルを磨いてみるというのはすごく大事です。
表面だけじゃなくて、もっと深いところまで知る。
そうすると、ただの作業に見えていたものが、急に面白くなったりします。
無料で配信してくれている方には頭が下がります。
人柄と提案力をつなぐのも、結局スキルだと思う
前回の記事では、人柄や誠実さが大事だという話を書きました。
次回は、提案することの大切さについても書こうと思っています。
でも、この人柄と提案力をつなぐものって、結局スキルなんですよね。
人柄が良くて、提案もたくさんしてくれる。
でも知識も経験も浅くて、言っていることに中身がなかったら、それはお客さんのためにはならないと思います。
やっぱりクリエイターが提案するというのは、相手が持っていない視点や知識を渡すことだと思うんです。
こうした方が伝わりやすいとか、こういう見せ方の方が目的に合っているとか、こういう導線の方が効果が出やすいとか。
そういうことを考えて言えるようになるには、どうしても土台になる知識と技術が必要です。
よく、営業だけ上手いクリエイターみたいな人もいます。
話は上手いし、雰囲気もいい。
でも、実際に中身が伴っていないと、長くは続かないと思います。
やっぱり大事なのは、知識があって、人柄が良くて、提案力もあって、ちゃんとクライアントを良くしていけること。
その土台になるのが、磨き続けたスキルなんだと思います。
僕は、映像の勉強を「勉強」と思ったことがあまりない
これは僕自身の実感でもあります。
映像の撮影技術にしても、カメラワークにしても、照明にしても、正直「勉強してきた」という感覚があまりないんです。
もちろん時間は使ってきたし、いろいろ試してきたけど、それを苦しい勉強だと思っていたわけではなくて、単純に好きだったんですよね。
いい作品を見て、「これどうやって撮ってるんだろう」と思う。
それを自分で真似してみる。
休みの日に試してみる。
自分で動画を作ってみる。
気になった表現を実際にやってみる。
そういうことを繰り返していたら、少しずつできることが増えていった、という感覚です。
やっぱり、好きなものは強いと思います。
よく言う「好きこそものの上手なれ」って、本当にその通りだと思っていて、好きだから見てしまうし、好きだから試してしまうし、好きだから続く。
結果として、それがスキルになっていくんだと思います。

失敗したのは、広げすぎた時だった
逆に、失敗したなと思うこともあります。
僕は途中で、いろんなことをやりたくなって、デザインだったり、ブランディングだったり、マーケティングだったり、あれこれ広げすぎた時期がありました。
もちろん、それ自体が悪いことではないです。
実際、知っておいて損はないし、映像にも活きる部分はたくさんあります。
でも、広げすぎた結果、どれも中途半端になってしまって、結局あまり実にならなかった感覚もありました。
そこで思ったのは、やっぱりまずは自分が本当に好きなことにフォーカスして、そこをしっかり磨くことが大事だということです。
全部を自分でできる必要はないんですよね。
正直、自分がそこまで好きでもないこと、熱量を持って続けられないことに関しては、その道のプロに任せた方がいいことも多いです。
映像が好きでやっている人がいるように、デザインが好きでやっている人もいるし、ブランディングやマーケティングが好きで深く考えている人もいる。
そういう人たちと組んだ方が、結果としていいものができることもあります。
だから、全部を抱え込む必要はない。
でも、自分が本当に興味を持てることに関しては、かなり深くまで掘った方がいい。
それは今の時代だからこそ、なおさら大事だと思っています。
AI時代だからこそ、深く掘った人が強い
今はAIもあって、表面的なことだけならある程度すぐ形にできる時代になりました。
便利になったし、それ自体はすごくいいことだと思います。
でも、その一方で、誰でもそれっぽいものが作れる時代だからこそ、最後に差が出るのは、どれだけ深く考えてきたか、どれだけ試してきたか、どれだけ好きでやってきたか、みたいな部分なんじゃないかなと思います。
表面的な知識だけじゃなくて、自分で試して、自分の中で理解して、自分の言葉で話せるところまで掘っているか。
その深さは、やっぱりその人らしさになるし、簡単には代わりがきかない部分になっていくと思います。
AIに任せられることは増えていく。
でも、人が好きで積み上げてきた感覚や美意識や熱量まで、全部同じように置き換えられるわけではない。
だからこそ、興味があることを深く掘ることには、これからもちゃんと意味があると思っています。
好きなことを、ちゃんと深くする
クリエイターとしてやっていくなら、人柄も大事だし、信頼も大事です。
これから書くように、提案力も大事です。
でも、それらを本当に支えるのは、やっぱりスキルなんだと思います。
できることが増えると、仕事はもっと楽しくなる。
深く知ると、その仕事の面白さが見えてくる。
好きなことを掘り続けると、自分にしかない強みになっていく。
だから、仕事にしたいなら、磨き続けるしかない。
それは苦しい修行みたいな話ではなくて、好きなことをもっと好きでいられるようにするための積み重ねなんだと思います。
信頼される人であることは大事。けれど、信頼の先でちゃんと応え続けるためには、やっぱり磨き続けたスキルが必要になる。だからこそ、好きなことは、止まらずに深くしていった方がいいと思っています。