
映像制作の仕事をしていると、
「現場は大変そうですね」と言われることがあります。
確かに、撮影現場は体力も気力も使います。
ただ、個人的には
大変かどうかは、現場に入る前にほとんど決まっている
と感じることが多いです。
現場で起きるトラブルの多くは、事前に防げる
撮影当日に起きるトラブルを振り返ってみると、
- イメージが人によって違っていた
- 光の入り方を想定できていなかった
- アングルやカット割りが曖昧だった
こういったことが原因になっているケースが少なくありません。
逆に言えば、
プリプロダクションでしっかり考えていれば、防げたこと
という場合がほとんどです。
プリプロは「楽をするための準備」
プリプロダクションというと、
手間がかかる、時間がかかる、
そんな印象を持たれがちですが、
僕はいつも現場を楽にするための準備だと思っています。
- どんな映像にしたいのか
- どんな光で撮りたいのか
- どんな画角が合いそうか
こうしたことを、
撮影前にできるだけ具体的にしておく。
そうすると現場では、
「考える」よりも「実行する」時間が増えていきます。

判断が速い現場は、空気がいい
プリプロに時間をかけている現場は、
判断がとても速いです。
「ここはこうしよう」
「いや、さっき決めた案でいきましょう」
迷いが少ない分、
現場の空気も自然と落ち着きます。
結果として、
- スタッフが動きやすい
- クライアントも安心して見ていられる
- 良い意味で余白が生まれる
そんな状態になります。
プリプロは、編集作業も楽にしてくれる
もうひとつ、
プリプロダクションの大きなメリットが
編集作業が楽になるという点です。
撮影前に何も決まっていない状態で撮ってくると、
編集ではまず、
- 素材を並べる
- 構成を考える
- 何を使って、何を捨てるか迷う
という作業から始まります。
これが、想像以上に時間がかかります。
一方で、
プリプロの段階で
「こういう流れの映像を作る」
というイメージが共有できていると、
撮影現場では
必要なカットを、必要な形で撮ることに集中できます。
編集は「組み立て」から「磨く作業」へ
撮影前から作るものがはっきりしていて、
現場でそれをしっかりこなせていると、
編集作業はまったく違うフェーズに入ります。
- カットをつなげる
- 流れを確認する
- そこから、どうすればもっと良くなるか考える
編集が、
「何を作るかを考える時間」ではなく、
「どうすればもっと良くなるかを考える時間」
になる。
この違いは、とても大きいです。

プリプロは、制作全体を楽にする
プリプロダクションは、
- 撮影前を楽にする
- 撮影当日を楽にする
- そして、編集作業も楽にする
制作全体に効いてくる工程だと感じています。
時間をかける価値があるのは、
現場だけでなく、
その後のポストプロダクションまで含めての話です。
おわりに
プリプロダクションに時間をかけることは、
決して遠回りではありません。
むしろ、
撮影も編集も、
制作全体をスムーズに進めるための近道です。
現場を楽にするために、
撮影前にしっかり考える。
これからも、この考え方は大切にしていきたいと思っています。